幹彦、桂子、伊予、宮は大の仲良しグループ。
スポーツ万能で勉強もでき、健全なハーレムを形成していた幹彦にとって、高校受験の失敗はそのアイデンティティを見事に粉砕してしまう。
それどころか、彼の受験の失敗を機に、４人は進路だけでなく、文字通りバラバラになってしまった。

受験シーズンの前後から長く闘病生活を続けてきた桂子は、念願の高校入学を果たす。
だが症状は思わしくなく、入学式から一ヶ月も休んでしまう。
そして、やっと復帰した桂子の耳に、幹彦と宮の「ある話」が入る…。

唯一再会できた伊予は、桂子にこう投げかけた。

「あの幼稚な関係を取り戻したいって言うわけ？　桂子は」

――――この学校にはさ、伝説があるんだ。
知ってる？　みんなそれに憧れて、胸いっぱいの期待を抱えて入学してくるの。精一杯の、輝くような青春を求めてね。 その伝説って言うのは、こう。
……イチョウの舞う頃、校舎の裏にある一本の大樹に願いを込めて、特別な日に初めての恋の告白をして……
そして降りかかる滅びの災厄を振り払いし「勇者」となったものは、

永遠に幸せになれるって……。

「……そういう伝説があるの」
「オッケー、じゃあネトゲやりたいから帰るわ」

ちょっぴりだけ怠惰な主人公くんが、夏の終わりに「伝説の勇者」になる、そんなありふれた恋とドタバタな青春。
あなたも見届けてみませんか…？

―遥か未来の世界。 人類と類人猿型宇宙人ガルロテとの宇宙戦争は、双方の文明が初めて経験するものとなった。
この戦争は、両陣営が総動員した宇宙艦隊による両文明初の宇宙艦隊戦は、わずか90秒間で、双方が20京UE＄相当の艦船を灰燼に帰すという、壮絶な初戦によって幕を開ける。

両陣営はこの衝撃に休戦協定に至り、宇宙空間における全戦闘の凍結を確認する。しかしながら終戦合意には至らず、協定は破棄。宇宙空間での戦闘のみを否定し、両陣営は各惑星の地上戦で勝敗を決することとする……。

彩日本諸島の首都、彩東京地区では一進一退の攻防が長く続けられている。ファルコたちの所属する第101歩兵師団は激闘を繰り返していた……。

いわゆる「田舎の学校」に通う上昇志向が強く快活な少年。
しかし、都会に憧れを持ちすぎ、東京の難関高校を受験するも失敗。
当時からは想像できない引きこもり少年となっている。

元気溌剌な体育会系少女。
スキンシップがわりにすぐ叩く、殴る。しかしそれらは好意の裏返しであるため、
幹彦にしか発揮されないようだ。
都会の高校に進学後は、仲間たちとは疎遠になっている。

病弱で体型は未発達な少女。しかし、性格が天真爛漫なので儚いイメージはない。
むしろ、いい意味で空気が読めない。心のバイタリティだけは旺盛で、仲間を牽引するだけのパワーを持つ。

不思議系少女。しかし高校では少し中学時代の不思議系を反省し、社会に溶け込もうと頑張っている。
物事の考え方は斜に構えたところがあり、基本的には無口。

一般人だと言い張りつつも、何もかもステータスMAXなギャルゲ主人公と呼べる高校生。
特に近頃身体能力が異常に発達しており、完全に人外の所業をこなすようになるが、ネトゲにしか興味がなく、生かされる場面はない。
本人は至って怠惰だが、「物語の主人公」たる運命を強制的に背負わされている。
座右の銘は「据え膳を敢えて食わぬは男の証」

畏人の親友。いわゆるイケメンで心優しい巻き込まれ型の性格。
親友の無茶な行動に常に振り回されている。立場上なぜかモテない。
主人公に何気ない言葉で攻略のヒントを与えるキャラだが、物語の性質上全く役に立たない。
ギャルゲーにも詳しく、畏人の趣味には100％付き合い、ネトゲの世界に引き込んだのもそもそもはこいつ。
当然のように帰宅部。

畏人の近所に住んでおり、小学校以前からの思い出を持つ幼馴染。
引っ込み思案な性格で、昔から主人公のことが好きなのだが、言い出せないでいる。 だらしない主人公の世話を色々と焼こうとしているが、ことごとく裏目に。
料理好きで家庭的な性格。猫が好きだが、畏人は動物アレルギーである。 思いを寄せる畏人とはまるっきりタイプが違い、恋愛が成立してない模様。

記葉といることが多い。交友関係が広く、女の子の情報を色々と知っている。砕けた性格で、男女ともに仲良くできるタイプ。
オタ話も通じるらしい。 記葉が畏人に好意を寄せていることを知っていたため、本人も少しずつ畏人を意識するようになっていったようだ。
周りからは「人のことはめちゃくちゃ詳しいのに、本人についてはまるでわからない」と評されている。

兵士としてもリーダーとしても優れた才能を持つ、フォックスチームリーダー。
ベテラン兵士たちからの人望も厚く、そして新兵の面倒見もいい、教本から抜け出てきたかのようなナイスガイだ。
しかし、幼馴染のゴローに言わせるならば。
「このイカレた日々を涼しげに過ごすアイツの方が、俺よりよっぽど人格破綻者だぜ？」

こいつが兵士でいられたのは、人類よりも的に向いた敵がいてくれたからだ。
もし、ゴリラどもとの戦争がなかったら、こいつはいつか絶対、どこかのショッピングモールでショットガンの乱射騒ぎをやったに違いない。
人格破綻者で戦争依存者。
軍紀違反など当たり前。故郷の幼馴染のファルコ以外には飼いならせない、猛獣で、そして戦場で最高のパートナーだ。

開戦初期の幾多の激戦を生き延びた彼女は、自分に天賦の才能があることを知った。もちろん、戦争の。
すぐに実戦部隊の先鋒に引き抜かれ、さらに頭角を現し、次々にさらに過激な部隊に引き抜かれ、今に至る。
しかし、彼女が入隊直前までどこの学校に居たのかは、多くの者は知らないし信じない。
彼女が、パティシエの専門学校にいて、将来の夢はケーキ屋さんと言ってたなんて、誰が信じる？

先の作戦で出た大量の欠員を補う為に寄越された補充兵の、最後の生き残りだ。
フォックスに相応しい技能や才能を持ち合わせないが、ここまで付いてこられたなら、ある程度の才能は認めるべきかもしれない。
あだ名は、オムツ。新兵に対する蔑称で、古兵は新兵をみんなそう呼ぶ。ベテランたちは、まだ当分の間、彼の名前を覚える気はないようだ。
名前を覚えると情が移る。生き残れる力があることを認めるまでは、名前を覚えたくないのだ。