− 次男一家 −


右代宮 留弗夫 (うしろみや るどるふ)
 金蔵の第3子、次男です。自他共に認めるプレイボーイで、若き日の女癖の悪さは未だ伝説となっています。
 浮気や愛人が日常茶飯事だったと言われ、長いこと隠し子が何人もいるのではないかと実しやかに囁かれてきました。6年前に前妻を失いましたが、喪が明けない内から交際中だった愛人の霧江と再婚。息子の戦人は愛想を尽かし、6年間、母方の実家に家出していました。
 性格はフランクで皮肉屋。長身でルックスがあり、加えて派手好きで金遣いの荒いその性格は、若き日の父親に非常によく似ていると言われています。
 ただ、見た目同様に胡散臭いのは手掛けている事業も同様のようで、法律すれすれの怪しげな勧誘商法や、隙間商法をいくつも渡り歩き、大きな財産を築きつつも、いつかきっと誰かに後ろから刺されるだろうと噂されています。
 兄の蔵臼とは歳の差が大きく開いており、兄として振舞われたことよりは、もうひとりの父親として、暴君として振舞われた記憶の方が多く、それがコンプレックスとなって残り、兄に対してことあるごとに反論する反骨精神の素地となってしまいました。
 それは自分の意見を貫いているのではなく、兄に逆らいたいだけというひねくれた美学でもあるため、彼と蔵臼の二人が何かの話し合いに臨めば、必ずそれはややこしく捻くれた話になっていきます。その為、蔵臼に対して憎悪の念を持つ姉の絵羽とは、蔵臼に対する共同戦線を張る形で、成人後、急速に仲が良くなっていきました。

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右代宮 霧江 (うしろみや きりえ)
 留弗夫の妻。6年前に結婚した後妻に当たります。留弗夫が前妻と交際を始めた頃からすでに交際していると言われ、夫のことを知り尽くしています。
 そんな彼女は後妻の座を得ると同時に、夫の女性関係を次々と清算し、見事その手綱を握り、優れた男性操縦術を見せ付けました。
 非常に知的で行動力のある女性で、本来は妻としてでなく、ビジネスのパートナーとして長く留弗夫を支えてきました。その為、前妻の目を盗んでの交際も巧みで、前妻の子である戦人とも、父親の同僚のお姉さんという位置づけで長く交流がありました。戦人は彼女を長く、尊敬する姉的女性として交流してきましたが、自分の母の喪が明けない内からの入籍に義憤に駆られ、一時期断交していましたが、最近、交流を再開しました。彼女も、戦人には継母としてでなく、これまで同様、姉として接しているようです。
 チェス盤思考と称する独自の発想法を持っています。自分側からではなく、相手側から見て次の一手を探るという発想法はビジネスにおいて多大な成果を挙げており、また、ひねくれ者の夫の心情を読み取ることにも成果を挙げているようです。
 自己に対し揺るぎない自信を持っているたくましい女性でもあり、ゴシックで上品な服装であることが望まれる右代宮家の会合にも、普段の自分を偽ることなく、自分らしい服装で出席し、彼女らしさをアピールしています。

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右代宮 戦人 (うしろみや ばとら)
 留弗夫と前妻の息子。非常に長身な大柄の青年で、その体格と特徴的な髪型に見合った大味な性格をしています。その辺りは皮肉屋な父親譲りですが、亡き母親から思いやりの心も受け継いでいるようで、父親と違い、人の心の痛みがわかる感受性を持っています。
 母親を亡くした後、喪が明けない内から再婚した父親に反感を持ち、6年間、亡き母の実家の世話になっていました。しかし、実家の祖父母が相次いで死去したため、右代宮の姓に戻らざるを得なくなり、霧江が仲介する形で6年ぶりに元の家族に帰ってきました。
 学校の成績は並だが、将来の夢が特になく、ぼんやりと大学進学を考える自分に疑問を持つ多感な年頃でもあります。その割には思いつくと即行動の猪突猛進タイプなので、ある日突然、世界を放浪してくるなんて言い出してトランクひとつで大冒険に出掛けてもおかしくないと思われている無鉄砲さも持っています。
 父親同様、異性にはもてるらしいですが、ひとりのガールフレンドに絞るよりはみんなと大勢で遊んだ方が楽しいらしく、その豪快な性格とも相まって友人は非常に多いようです。あと、スケベさも父親譲りらしいようです。しかしこれは彼なりの女性へのコミュニケーション術らしく、痴漢行為そのものが目的ではないと自称していますが、本当かどうか大いに怪しいものです。
 霧江とは母親の存命中から交流があり、特に彼女独自のチェス盤思考には感銘を受けていて、ことあるごとにその発想術を使いたがります。

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